幾世にもわたり天空を支配し続けてきたアルビレオの王族。しかし、家来の裏切りによりその城塞を追われ王家は滅亡する。王族の血脈を継ぐ唯一の王子レグルスは幸いにも敵の手から逃れ、地球上ののどかな町で育てられた。養父となったガラス職人のロートレックは、レグルスをまるで我が子のように、飽くまでも人間の子として育て、青年となったレグルスもまた父の期待に応え、ガラス職人の道を歩み始めていた。レグルスはすでに普通の人間となっていた。
やがて王家滅亡から長い年月が過ぎ、ある年の夏の夜、西方の空に長大な尾をひく彗星が忽然と姿を現す。人々は彗星の出現を凶事の前兆と恐れたが、ただひとりレグルスだけは、彼の中で静かに眠り続けていた空を翔ける遺伝子の目覚めを感じ、はるかな天空へと思いを募らせた。その彼の前に王家アルビレオの遺臣と名乗る一団がやってくる。そして、王家再興のために迎えに来たのだとレグルスに跪く。瞬時に境遇が一転するレグルス。
空を翔べないプリンスの、空に向かって想いを馳せる大冒険物語。 |